7.6早稲田カウンター学生弾圧救援会に対して、たくさんのご賛同とご支援本当にありがとうございます。先日7月8日に非常に残念であり、不当なことにA君の10日間の勾留が決定しましたが、今後も救援活動を物心両面において非常に充実した状態で継続できるのは、ひとえにご賛同・ご支援いただける皆様のおかげです。今後ともA君奪還の日まで、全力で救援致しますので何卒よろしくお願いします。
さて、恐らくは本弾圧で初めてりべるたんのことを知ったという方も多いのではないかと思います。あるいは「A君の逮捕は不当。でもりべるたんって何?」と私たちに対して、警戒心を抱く人もいるかもしれません。こういった警戒心が情報の不足から来ている場合その状態を出来る限り解消するため、また一定の情報を元に私たちについてご判断して頂くために、ここではりべるたんとは何なのかについて拙いながらご説明させて頂きたく思います。
私たちの取り組みについて一人でも多くの方に理解頂き、今後さらなるご支援とご賛同につながることを願って以下にりべるたんのご説明を記します。
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りべるたんの経緯
りべるたんは今から約2年ほど前、2012年の7月に神楽坂の雑居ビルの1室を借りることでスタートした居場所作り運動です。当時大学生だった発起人3名が、大学という空間において人と人とが出会い交流する場と時間が著しく減少していること、大学自体も学生のそういった行動に対して制限をかけていることの危機感を共有し、「大学で無理ならば、まずは大学の外でそういった場所を作ろう」と思い立ったことが発端となっています。
スタートから2年が経ち、雑居ビルの1室から一軒家へと拡大し、また当初はおぼろげだった運営理念や運営方針も、新しく加わったメンバー(現在約20名で運営しています)との議論も通じて深まってきています。現在りべるたんでは、りべるたんという空間や取り組み内で、出来る限り資本に回収されることなく、主体性を失うことなく生きていくことを目指す「自主生存」、思想や考えや生活が異なる他者と交流を志向する「異文化交流」、この2点の取り組み及び創造物を外部に向けて発信していく「文化発信」の3点の理念を掲げています。
りべるたんの理念と運営
以上の3点の理念を掲げた上で、りべるたん自体は特定の思想信条に傾きすぎることなく、場所・物理的空間であるという立場を出来る限り徹底するべきであるという思いがあります。
発起人の3名が当時学生運動家であったこと、もしくは近い位置にいたこともあり、社会運動に強い興味を持つ運営者の割合が高いのは事実です。しかし、私たちは運営者や来訪者に対してそういった縛りは設けていません。現在のりべるたんの運営者や来訪者には、りべるたんの雰囲気やりべるたんの人が好き、という社会運動から距離のある人も多くいます。またりべるたんとしても、そういった方の来訪や運営へのコミットも歓迎しています。
また、社会運動に対する興味の有無で人の選別をしないように、社会運動の中身での人の選別もしていません。来訪については、基本的に誰でも歓迎。運営へのコミットにおいても理念に賛同し、協力してくれる方であると判断できた場合は、思想信条の中身を問わず仲間として受け入れています。この間ネット上では、りべるたんには極左がいる、右翼がいる、国際テロリストがいる、などの情報も流れていましたが、りべるたんという「場所」はそういった場所でいいと思っています。
りべるたんは、革命や変革を目指す活動家、音楽や美術を愛する芸術家、世界を旅するバックパッカー、出稼ぎに来た地方の若者、海外から放浪してきた外国人、そして特に何かを考えたり何かをしているわけでもない人までもがいることのできる、個々人の属性で排除したりしない「場所」を志向しています(もちろん、こういった事は非常に難しいことであることは、これまでの運営を通じて十分に理解しています)。
そして、その上でりべるたんという「場所」を運営する上で重要なことは「仲間を見捨てない」ということです。共にりべるたんを運営する仲間が、今回のような不当な弾圧にあったとき、あるいは生活の危機に直面しているとき、その仲間のためにできることを考えるということを忘れてはなりません。
もちろん私たちは万能ではないので、対応において間違いを冒すこと、苦しんでいることに気づかないこともあります。そういったことは、恐らくこれでまでも何度もあったと思います。また多種多様な人がいるため、弾圧や困窮に対して運営者個々人でその対応に関われる範囲や賛同の度合いも違います。今回の弾圧においても、全ての運営者が同じモチベーションで関われているというわけではありません。
しかし、その上で「仲間を見捨てない」という原則を忘れないこと・失わないこと、それをただの言葉としてではなく行動において示すことは、りべるたんがりべるたんとして存在するために、非常に重要なことです。重要な局面や大きな困難に置かれている場面において、もしもその相手のことを思えないならば、仲間として共に生存することも深く交流することも非常に困難なこととなります。「仲間を見捨てない」、この当たり前のようでいて現代社会では非常に難しいことを、「混ぜるな危険」を混ぜに混ぜ込んだりべるたんという枠組みの中で実現していきたいと思っています。
最後に
りべるたんは、現状において問題や議論しなければならない事柄が非常に多く未完成で未成熟であり、また前途には非常に多くの困難が待ち受けているであろう取り組みであることは十分に認識しております。また、この取り組みをいつまで継続・拡大できるのか、5年後は? 10年後は?と考えると、非常に不安定であることも間違いなく事実です。しかし、そのような困難な不安定を認識した上でりべるたんは、「共同運営実験スペース」として、今後も失敗や反省を積み重ねながら、一軒家からビル一棟へ、ビルから街へ、街から世界へと、「りべるたん」をどんどん拡大していくことを夢見て運営してきたいと思っています。
現在りべるたんの仲間の一人であるA君が逮捕・勾留という不当な弾圧を受けていますが、「仲間を見捨てない」という原則のもと、A君を奪還する日まで救援することを誓います。
今後も一人でも多くの方からご支援・ご賛同を賜りたく思います。皆様、今後ともよろしくお願いします。