9月24日の家宅捜索に対する抗議文
東京地方検察庁公安部長 浦田啓一殿
同公安部 吉田純一殿
警視庁公安部長 桑原振一郎殿
同公安一課 星隆夫殿
同公安一課 辻則夫殿
弁護士 酒田芳人・吉田哲也
昨日、9月24日13時40分頃、警視庁公安部は、共同運営実験スペースりべるたん(以下りべるたん)の居宅に、家宅捜索を行い、ビラなど書類計6点を押収しました。この家宅捜索は、集団的自衛権の法制化を巡る、9月16日の国会前抗議において、私たちの仲間が「公務執行妨害」容疑で逮捕されたことを口実に行われたものです。しかしながら、本逮捕に関しては、国会前抗議の主催団体である「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」から「立憲政治を否定する安倍政権に対する市民の正当な抗議を抑圧しようとするものであって、私たちは断じて容認できない」と非難の声が上がっている他、多くの民衆によって運動潰しのための弾圧であることが暴露されています。その結果、本日昼過ぎには、勾留中の6名が全員釈放されました。このような不当逮捕を根拠にした家宅捜索は、警察権力の横暴であると言わざるを得ません。私たちりべるたん・弁護士一同は、今回の家宅捜索へ強い抗議の意を表明するとともに、東京地検・警視庁両公安部に対して、以下の2点を要求します。
1、不当な家宅捜索に対する謝罪および再発防止
警視庁公安部公安1課の辻則夫警部補ら約20名の公安刑事は、白昼、りべるたんの1階「窓」から居室内部に「土足」で侵入し、家宅捜索を強行しました(添付資料1)。また、当時りべるたんにいた学生が、弁護士へ電話で連絡しようとすると、暴力的に腕を押さえつけ妨害しました(添付資料2)。さらに居住者が、捜索令状を見せるよう求めると、「関係ねえよ!」と開き直り、要求を拒否しました。加えて、本件家宅捜索には、テレビ朝日のカメラマンが何故か同行取材しており、当該の許可を得ないまま、至近距離で撮影を行っていました(添付資料3)。警視庁公安部によってなされた、かかる一切の行動は、非常識極まりない蛮行という他ありません。りべるたんに対する誠意ある謝罪と再発防止を強く求めます。
2、押収品の即時返還
従前述べた通り、昨日の家宅捜索では、りべるたんにあったビラなど書類計6点が押収されています。しかし今回押収された書類は、9月16日夜の国会前「公務執行妨害」容疑事件と関係がないものばかりでした。純粋な事件捜査というより、被疑者の思想傾向や人間関係を把握するための、公安調査上の要請に基づいた捜索なのではないかとの懸念が拭い切れません。6点の押収品の即時返還を強く求めます。
※写真提供はジャーナリストの藤倉善郎氏
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